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子宮頸がん(HPV)ワクチン接種後の転倒事故,2価・4価の誤接種に関する注意

厚生労働省が2012年に発表した「医薬品・医療機器等安全性情報No.291」で子宮頸がん予防のヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン接種の安全対策を呼びかけています。

注射後の失神により,転倒する事例が報告されており,厚労省は転倒予防策を徹底するよう求めています。また,2価HPVワクチン(商品名サーバリックス)に続き,昨年夏に4価ワクチン(商品名ガーダシル)が登場し,接種歴等の確認不十分による両ワクチンの誤接種がこれまで判明しているだけで,61件に上ることも明らかにされています。

両ワクチンの互換性,安全性などに関するエビデンスはなく,被接種者には3回の推奨接種回数は同じワクチンで完了する必要があるようです。

今回の安全性情報によると,これまでの国内における接種回数は2価HPVワクチン(2009年発売)で633万8,709回,4価HPVワクチン(2011年発売)が53万826回。失神関連症例が2価ワクチンで10万接種当たり10.78例,4価ワクチンで同24.3例となっています。

特に問題とされているのは失神による転倒の二次被害で,中には顔面骨折や軽度の脳挫傷や血腫形成を認めた例もあると報告されています。転倒事故は接種後に立っていたり,移動のため立ち上がったり,背もたれや肘かけなどがない椅子で待機していた場合に起こっているといいます。

厚労省は失神発現の原因についてはHPVワクチンそのものによるものではなく,注射という行為による痛み,恐怖,興奮などに引き続く血管迷走神経反射と考えられているとの見解を示しています。一般の注射でもこのような失神が起こるということを言っているのですが、そんな事実はありません。

失神を起こすほどの痛みが子宮頸がんワクチンに特有のものであれば、その理由を知りたいものですね。


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