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子宮頸がんスクリーニング HPV遺伝子検査が細胞診よりも精度高い

子宮頸がんのスクリーニング検査において,高リスクのヒトパピローマウイルス(HPV)型であるHPV16型または18型の遺伝子検査は,現行の液状検体による細胞診のみのスクリーニングに比べて子宮頸がんに進行する可能性の高い高悪性度前がん病変をより多く発見できる可能性があるとするATHENA※試験のサブ解析の結果を論文報告しました(Lancet Oncology(2011; 12: 880-890)。

HPV型の中でもHPV16型および18型は浸潤性子宮頸がんの約70%で検出される高リスク型として知られています。これまでに,これらのHPV型を検出する遺伝子検査が,直ちにコルポスコープ診が必要とされる子宮頸部上皮内腫瘍(CIN)分類で3以上の病変を有する女性のトリアージに有効であることが示唆されていました。

これからは子宮頸がんのスクリーニング検査は、より精度の高い遺伝子検査に置き換わっていくことが予想されます。

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→ATHENA試験では,21歳以上の米国人女性を対象に,子宮頸がんスクリーニングにおけるHPV検査およびHPV16,18型の遺伝子検査と,液状検体法による細胞診の精度が比較検討された。今回のサブ解析では,同試験の対象者のうち25歳以上の女性を対象に,HPV16型と18型を別々に検出できる第2世代のHPV遺伝子検査法(cobas HPV検査,Roche Molecualr Systems, Inc)と液状検体法による細胞診を比較し,HPV陽性者のより効果的な管理法を確立することを目的に計画された。

子宮頸がんの1次スクリーニングにはHPV遺伝子検査が細胞診よりも有効であることが示されているが,HPV陽性者に対する至適な管理法は明らかにされていない。ATHENA試験では,21歳以上の米国人女性を対象に,子宮頸がんスクリーニングにおけるHPV検査およびHPV16,18型の遺伝子検査と,液状検体法による細胞診の精度が比較検討された。今回のサブ解析では,同試験の対象者のうち25歳以上の女性を対象に,HPV16型と18型を別々に検出できる第2世代のHPV遺伝子検査法(cobas HPV検査,Roche Molecualr Systems, Inc)と液状検体法による細胞診を比較し,HPV陽性者のより効果的な管理法を確立することを目的に計画された。

対象となったのは米国23州61施設で2008年5月〜09年8月にルーチンの子宮頸がんスクリーニングを受けた25歳以上の女性4万7,208例。全被験者から2つの検体を採取して従来の細胞診と第1世代(Amplicor HPV検査またはLinear Array HPV検査,Roche Molecualr Systems, Inc)および第2世代のHPV遺伝子検査を実施し,(1)細胞診の結果,意義不明異型扁平上皮細胞(ASC-US)か,それより悪性度が高い病変が認められた全女性(2)細胞診の結果が正常で第1世代のHPV遺伝子検査で陽性であった全女性(3)両検査ともに陰性結果であった女性の一部—にコルポスコープ診と生検を行った。

コルポスコープ診を受けた女性について検討したところ,CIN3以上の高悪性度病変が発見される割合は,細胞診で異常が認められた女性(53.3%)に比べてHPV遺伝子検査でHPV陽性であった女性(92.0%)でより高かった。

また重要な知見として,HPV遺伝子検査と細胞診の併用は,HPV検査のみの場合と比べて4.7%の感度上昇しか得られない半面,スクリーニング陽性者が3分の1超増加し,ほとんど利点がないことが分かった。

これに対し,HPV16型または18型のいずれかを検出する遺伝子検査をトリアージに用い,HPV陽性者に対して細胞診により低悪性度扁平上皮内病変(LSIL)または高悪性度扁平上皮内病変(HSIL)よりも悪性度の高い病変を確認する戦略は,ASC-US以上の病変を調べる細胞診のみの戦略に比べて悪性度CIN3以上の病変を検出する能力と信頼度(検査室間の一致度)が高いことが分かった。

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