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浸潤性子宮頸がんの予防にHPV検査が有効

ヒトパピローマウイルス(HPV)のDNA検査(以下、HPV検査)は、持続する高度異形成病変(のちに子宮頸がんとなる病変)を早期に検出できるため、細胞診単独と比べて浸潤性子宮頸がんの予防効果に優れていることが示されました(Lancet Oncology(2010; 11: 249-257)。

HPVのDNA検査では、中等度・高度異形成頸部上皮内腫瘍(CIN2とCIN3)と呼ばれる前がん病変の検出感度が細胞診より高いことが知られています。

今回の研究結果から、 HPV検査を35歳以上の女性に対する主要スクリーニングとし、検査間隔を延長するとともに、細胞診はHPV陽性の女性でのみ行うべきと主張しています。

これは、腟鏡検査の増加や退行性病変の過剰診断に伴うコストを抑制するためにも合目的だといいます。

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→ 今回の研究で子宮頸がんスクリーニング法としてのHPV検査の効果とリスクを検証し、同検査開始の至適年齢を検討した。スクリーニングは3年の間隔を置いて2回に分けて行われた。対象は25〜60歳の女性で、(1)2回とも標準的な細胞診のみ(2)1回目はHPV検査と細胞診、 2回目はHPV検査のみを行う群にランダムに割り付けられた。

1回目のスクリーニングでは、両群で浸潤性子宮頸がんの検出率はほぼ同等であった(細胞診群9例、HPV検査群7例)。しかし、2回目のスクリーニングでは細胞診群9例、HPV検査群0例とHPV検査群で少なく、これはHPV検査が高度異形成病変を早期に検出でき、前がん病変の治療が可能だったためと考えられる。この結果から、HPV検査は細胞診と比べ、浸潤性子宮頸がんの予防により有効であることが示された。

35歳以上の女性では、HPV検査と細胞診を組み合わせてもスクリーニングの感度は上昇しなかった。このことから、CIN3の検出率上昇は、おもにHPV検査によるものであると考えられる。しかし、25〜34歳の若年女性では、HPV検査は退行性CIN2病変の過剰診断・治療につながることが示された。退行性病変の治療は、妊娠に関連する病的状態リスクの増加と関連する。

今回の研究結果は、HPV検査単独を主要なスクリーニング法として用いることを支持するものとなった。HPV検査群では2回目のスクリーニングでのCIN3検出率がきわめて低かったこと(1万例中2例)から、HPV検査の検査間隔を延長しても安全なことがわかる。

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